『となりの吸血鬼さん』全話を見た感想【アニメ全話レビュー】

©甘党・KADOKAWA/となりの吸血鬼さん製作委員会

今期のアニメは豊作だという話をチラホラと目にします。

個人的にも楽しめている作品は結構ありますが、見ていない作品で評判の良いモノも見かけるので、たしかに多くの人にとって満足度の高いクールなのかもしれませんね。

今回は今期の作品としては『ゾンビランドサガ』に続いて『となりの吸血鬼さん』についての感想を語って行こうと思います。

『となりの吸血鬼さん』感想

銀髪は良い

今期のアニメの中から見る作品をリストアップする段階で、やはり今回も主にキービジュアルを参考にしました。

その際にこの作品が視聴作品リストに名を連ねた理由として無視できないものに、『銀髪吸血鬼さんが可愛かったから』というのがあります。

やはり銀髪は良いものだ。

黒、銀、赤、金といった色が人気のある髪色ではないでしょうか?

さらに赤眼という事で、そりゃもう可愛いわけです。

ゆるい百合

この作品は分類的に言えば百合モノという事になるでしょう。

ただその度合いは、本腰をいれて百合(女性同士の同性愛)を描くものではなく、女の子同士が仲良くする+αといった雰囲気の「ゆるい百合」という事になります。

自分自身、百合を描く作品はあまりピンとこない性分なのですが、そんな自分が然程気にならず見ていられるので、重度の百合アレルギーでもなければ問題なく楽しめるでしょう。

原作がそうなのかアニメ化における塩梅が上手いのかは分かりませんが、これぐらいのラインなら百合好きはもちろん、「百合好きではないけど女の子同士のハートフルな世界観は好き」という人も楽しめて、間口を広く取れるんじゃないかと思います。

比較的ベタだがコテコテではないギャグ

今作は緩やかな世界観の中での、これまた緩やかな思考のすれ違いにクスリと出来る作品です。

腹を抱えて笑うだとか爆笑といったものではなく、見ていてほんのりニヤけてしまうような、そんな笑顔を提供してくれます。

シュールというような表現は適切ではない、ほっこりした笑いがコテコテな油っぽさを感じさせずに展開して行きます。

自分はこういった種類の笑いが大好きなので、この雰囲気は非常に心地よいものでした。

地に足着いた吸血鬼像

血はネット通販で買っていて、黒い服は血をこぼした時に目立たないようにする為。

日中の外出が困難であるために基本的にインドアな趣味を好む。

などなど、本当に吸血鬼が実在して生きていたとしたら、案外こんな風に生きてるんじゃないかと思わされるような、地に足着いた吸血鬼像が描かれています。

そりゃ吸血鬼だってネットもするし深夜アニメも見るでしょうという話で。

サクサク進むお話

ハロウィンをやっていたと思ったらクリスマス、さらには大晦日からの元旦という流れを1話の中でやってしまうハイテンポな進行ですが、見せ方がうまいのか駆け足な印象が然程なく、なかなか収まりの良い展開になっています。

ソフィーとエリー

100年ぶりに会っても大切な友達、こういった距離感の二人って好きです。

女の子同士の関係性を描く場合、まさに女の子的な性質のものにしようとすると、どうしても距離感が近くなりがち。

しかし、この二人の距離感は個人的に好きな感じですね。

比較的孤独な生き方をしてきたソフィーにとってエリーは大切な友人だろうに、そんなエリーに対して表面的には淡々と接するソフィーが愛らしい。

ひなたの存在感

今作のキャラクター中で良い感じのアクセントを付ける役割を担っているキャラ、それが『ひなた』ちゃんです。

メイン4人の中における特異点と言っても良く、ひなたの存在によって百合モノ的な性質を強めると同時に、作品に奥行を作り出せているように感じます。

なんとなくですが、ひなたのキャラ付けはアニメによって女の子寄りな印象に振られたんじゃないかな?という気もしたり。

作中で度々女の子らしくない、というような自己評価をしていますが、アニメとして描かれている「ひなた」は割と普通に女の子らしい印象が強いので。

そうする事で、このアニメを取り巻く柔らかい印象を崩さないように、より強固なものとする事を意図したのだとしたら、それは成功しているんじゃないかと思います。

声のバランスとしても、メイン4人の中で確りと存在感をしめせるキャラクターとなっていましたね。

総括

満足度:★★★★★

なんと出ました5つ星!

★5って過去に付けた事があったどうかも怪しいんですが、今作には★4じゃ足りないと感じたので★5という事で。

この作品を見ていて思ったのは、これは作り手が変わるとアニメ自体が本当に全くの別物になっていただろうという事です。

原作を読んでいないので、原作との比較でどうかといった事は語れないんですが、このアニメの描写は一歩間違うとさっぱり面白みを感じられないものになっていてもおかしく無いと感じました。

恐らくは原作も魅力的な作品なのでしょうが、その原作をアニメとしてこれだけ洗練された形で表現した『スタジオ五組』の手腕が光った作品と言うべきなのではないでしょうか。

よく原作ありのアニメ作品で、「あんなに面白い原作なのにどうしてこうなった」といった話を見かけますが、アニメとして面白くなるかどうかというのは、アニメ製作スタッフの影響が圧倒的に大きいので、アニメが面白いというのはつまり、アニメ製作スタッフが面白いアニメを作ってくれたという事で、その逆もまた然りなのです。

折角なので、これを機に原作の漫画を読んでみようかと思います。

読んだ感想として、「原作が面白くてアニメも面白い作品」となるか、「原作はいまいちだけどアニメは面白い作品」となるか、はたまた「アニメは面白かったが、原作がもつ魅力の一部しか表現できていなかった」となったりするのか、そういった楽しみ方も原作アリのアニメならでは。

この作品に触れる事が出来て幸せでした。

監督の秋田谷典昭さんを始めとしたアニメスタッフ・キャストのみなさん、楽しい時間をありがとうございました。

最後に一言だけ、円盤はいい加減話数を入るだけ入れるのを業界標準にしてくださいね?


©甘党・KADOKAWA/となりの吸血鬼さん製作委員会

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