ラノベ「りゅうおうのおしごと!」の5巻までが面白い理由って…【アニメ化作品】

© 白鳥士郎・SBクリエイティブ/りゅうおうのおしごと!製作委員会

先日アニメの感想記事を上げた「りゅうおうのおしごと!」ですが、原作ラノベについて気付いた事があったので、軽く記事にしてみようかな…と。

アニメの全話感想はこちら

『りゅうおうのおしごと!』全12話の感想【アニメ全話レビュー】

原作ラノベ「りゅうおうのおしごと!」が面白い理由

単刀直入に言うと、「尺が無かった」から面白くなったんじゃないですかね?

「5巻で終わりにしようと思います」
『りゅうおうのおしごと!』1巻が発売した数日後、担当編集の方と中部地方の書店さんをまわりながら、私はそう提案していました。
編集さんは「わかりました」と言いました。「もっと続けましょう」という言葉は出ませんでした。

~中略~

書きたいことはまだまだいっぱいありましたが、プロである以上、世の中から求められていないものを書いても仕方がない。その時はそう考え、それでもとにかくこの5巻まで自分の書きたいと思っていたものを全力で書かせていただきました。

「りゅうおうのおしごと!5巻あとがき」より

1巻発売時の初動が悪かった事から、この作品の将来性に見切りを付けて、5巻で完結させる方向で執筆する事にしたらしいのですが、結果的にそれが今作の評価を高める結果に繋がったように思います。

何故なら、予定を変更して刊行された6巻の内容が、正直かなりイマイチだと感じるから。

簡単に言えば、1巻のノリを更にラブ&コメ路線に持って行ったような内容だったんですが、この作品が評価されたのは、ラブコメ描写が支持されたからではなく、比較的シリアスな将棋&棋士の物語として支持されたからであるのは間違いない所でしょう。

にもかかわらず、尺に余裕が出来たであろう6巻がこうなるという事は、5巻までの作品を構成する成分比率は、「尺の足りなさによる偶発的なバランス」だった可能性が高い。

言い換えれば、もし1巻の段階で5巻完結という結論を出していなかった場合、実際に執筆された内容より、かなりラブコメ寄りな内容になっていたんじゃ?という話です。

そうなっていた場合、現状のような評価を得ていたかは正直疑問です。

実際の所、自分は6巻以降に関して言えば、5巻までのような感じで人に勧める事はできませんし。

もちろん、そのラブコメが評価されれば同等の、あるいは現状以上の評価を得ていた可能性もありますが、この作者さんの書くラブコメがそこまで評価されるビジョンが見えないというのが、自分の率直な印象です。

ラブコメで肉付けする余地が少なかったからこそ、シャープな印象を失わずに済んだのかもしれません。

しかし、もしそうだとするなら、「尺が足りなくて評価の低いアニメ」の原作が、「尺が足りなかった事で評価されたラノベ」だったという、なんとも面白い、いや、皮肉というべき?作品だった事になりますね。

もう1回アニメ化しないかなぁ…ラノベ5巻までを2クール使ってやる感じでお願いします。

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