『神達に拾われた男』(全12話)の感想【アニメ全話レビュー】

神達に拾われた男キービジュアル

え、もう今年終わり?・・・といった具合に焦っている人が日本全国、あるいは全世界にいるんじゃないでしょうか?

今年は新型コロナの影響で非常にイレギュラーな年となりましたね。

今まさに第三波といった事が言われていますが、もうすでにウイルスを恐れるタイミングは脱しているのは明らかなので、普通に生活する事で経済活動を活性化させなければなりませんね。

とまぁ時事ネタで書きだしたこの記事ですが、今回は「神達に拾われた男」の感想です。

異世界転生ネタ

神達に拾われた男現世

異世界転生(召喚)モノはそこそこ見ていますが、まず入口の時点でスタンスの違いというものが明確になる事が多いように思います。

一言でいえば、「テンプレ踏襲型」と「変化球型」です。

「現世で過酷な労働環境にさらされていた主人公が不幸な死を遂げた結果、異世界へ転生(召喚)する」といったものが、どうやら異世界モノにとっては一つの定型句として存在しているようです。

こういったテンプレを臆面もなくなぞるタイプの作品もあれば、そこに多かれ少なかれアレンジを加えるようなスタイルの作品もあるといった感じですね。

その点で言えば本作は断然前者、つまりはテンプレを踏襲する気マンマンな作品となっています。

こういった、ある種のプライドの無さが気に入らないという人も少なからずいると思いますが、これはこれで彼ら(作者ら)の流儀なのでしょう。

異世界転生はあくまでも「お約束のネタ」なのです。

転生前の主人公については、非常に無難なキャラクター設定だと感じます。

これが原作からのものなのかアニメオリジナル要素があるのかは分かりませんが、最大公約数的に嫌われないタイプのキャラクターでしょう。

一応は「ガッチリした体格のオッサンがショタに転生」というギャップを表現しているとも言えますが、その点もやはり極めて「無難」です。

ショタ最強説

神達に拾われた男リョーマ

やっとか…といった思いが強いんですが、そう、ショタが最強なんですよ。

自分は男の子自体は好きなんですが、二次元で描かれがちな男の子像といったものに関してはさして興味が湧かない事が多いわけです。

だからというだけではないんですが、少年漫画的な文脈に乗っかる作品は馴染みませんから、結果的に女の子が多い作品を愛好する事が増えます。

度々語っていますが、例えば「まちカドまぞく」のシャミ子なんかは正に「女の子の皮を被った男の子」のような魅力に満ちたキャラクターでしたね。

まちカドまぞくよいやさーシャミ子(吉田優子)が物凄く可愛いく思える理由【まちカドまぞく】

そういった意味では男の子の愛らしさは女の子キャラの中に内包されているので、ことさらショタを強く望んでいるわけではありません。

だがしかし、やはりショタは良い。

何がどう良いかを説明するのが無粋なくらい、愛らしい少年というのは格別の魅力を放つものですね。

異世界スローライフ

神達に拾われた男洗濯屋

作品のキャッチコピーとして「異世界スローライフ」という言葉が用いられていましたが、言い換えれば「異世界日常モノ」といった事も出来るでしょうね。

自分もそうですが、やはり「バトル」であったり「恋愛」であったりといった分かりやすい味付けのストーリーよりも、日常の中で起こるアレコレといった趣を感じる事のできるものに魅力を感じる人も多いんでしょう。

ことさら悲惨であったり熱狂的であったりする状況を描いて、それによって情動を掻き立てるようなスタイルは、今となっては古いと言えるのかも知れません(古いから悪いという事でもなければ古いから通用しないというわけでもありませんが)。

安定感をもたらすベテラン声優

神達に拾われた男貴族

リョウマの声は微妙なニュアンスを見事に表現している点が素晴らしく、エリアリアの声も非常に愛らしくて好きですが、そんな二人を温かく包み込む周りの大人達に配されたベテラン声優が作品に大きな安定感を与えてくれている事を感じます。

  • ラインハルト:小野大輔
  • エリーゼ:早見沙織
  • ラインバッハ:子安武人
  • ガイン:清川元夢

この一家の好感度が高い事が作品全体への安心感・信頼度へ繋がっているように思えます。

こういった中核キャラにはしっかりと安定感重視の配役をしている一方、他の部分では歴が浅いと思われる声優を多数起用しており、これもまた業界全体の事を考えれば誉められるべき点ではないでしょうか。

安定感のある作画

神達に拾われた男バトル

本作は恐らく作画リソース的にリッチな作品とは言えないのでしょう。

しかし静止画は非常に安定したクオリティーを確保してくれていますし、動きのある場面に関しても工夫が見られる点は好感が持てます。

近年はリソースをガッチリかけられた作品と比較されやすい事情もあると思うのですが、本作ぐらい頑張って描いて頂ければ本当に有り難いと感じます。

個人的にはアニメ業界はもっと「リミテッドアニメの魅力」というものを明確に意識するべきではないかと思います。

要するに、「いかに少ない作画枚数で世界を表現するか」という点をもっと突き詰める方向に進化してもらいたいなと。

そういった思いもあるので、自分は「リッチなアニメ」よりも「上手なアニメ」を応援したくなるわけです。

サントラの発売を要望

神達に拾われた男サントラ

本作の魅力として、作品世界に優しく寄り添いつつ、時には鮮やかに映像を引き立ててくれる劇伴の活躍も見逃せません(聞き逃せません)。

異世界ファンタジーとして無難な管弦楽調でしたが、であるからこそ違和感なく、それでいて印象的な曲も随所に存在している、まさに理想的な劇伴音楽でした。

どうやら今の所はサントラの発売は予定されていないようですが、是非とも発売して頂きたいです。

OP/EDテーマ

OPテーマは本作の雰囲気をダイレクトに表現したような楽曲となっており、本作のOPとしてこれ以上ないものだったのではないでしょうか。

歌っているのはリョウマ役の田所あずささんという事で、まさにリョウマ君が歌っているような感触もありました。

EDテーマはOPテーマとは変わって軽快なロック調となっており、毎話の余韻を心地よい高揚感で包み込んでくれるような楽曲でしたね。

歌っているのはMindaRynさん、どうやらこの曲がデビュー曲だったようで、「おめでとうございます」と共に「ありがとうございます」といった気持ちです。

12話でラブコメる

神達に拾われた男ラブコメ

正直12話冒頭の展開(ラブコメ的なノリ)は、個人的な好みから言えば随分と外れたものでした。

というか正直、「12話でやらかすのか!」と若干頭を抱えましたw

結果的には全編を通してみれば許容範囲に収まってくれたのでセーフ認定できましたが、最後の最後でこうなるかぁ・・・といったモヤモヤは否定しがたい部分はありましたね。

しかし要するに、このタイミングでこういったラブコメ展開が挿入されるという事は、おそらくは監督が本当に描きたいのはラブコメ色の強い作品なのでしょう。

そう考えると、ここまで全編を通して穏やかな色調で描いて来てくれたことをむしろ感謝した方が良いかもしれません。

そう考えれば、まぁちょっとした脱線ぐらいは付き合ってあげましょうか、とも思えるというものです。

でも結構際どかったですけどね。

本作においてリョウマとエリアリアの距離感は非常に重要な部分なので、悪戯にラブコメ展開に持っていかれてしまうと作品自体の味わいが随分と違ったものにもなりかねなかった訳で・・・。

とりあえずは冒頭だけで一段落してくれて良かった。

感想まとめ

満足度:★★★★☆

11話の段階では☆4つにしようと思っていましたが、最終話で若干ブレた事で再考、その結果としてやはり☆4つで落ち着きました。

キービジュアルを見た段階では、どちらかと言えば「おねショタ」が楽しめる作品なのかと思っていたのですが、おねショタ成分よりも「ロリショタ」の愛らしさを優しい世界観が包み込むような心地よい作品でした。

愛らしい男の子と女の子が微笑みあっている様子を見ていると、作品世界に対して愛しさがこみ上げてくるようです。

全体を通して良い意味で奇をてらわないストーリーとなっており、安心感と安定感がもたらす雰囲気を綺麗に表現する作画、そして音楽といった要素もまさに「良い塩梅」に仕上がっている魅力的なアニメだったと思います。

原作者のRoyさんや監督の柳瀬さんをはじめとした製作スタッフの皆さんに「素敵なアニメをありがとうございました」とお伝えしたいです。

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©Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男』製作委員会

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