
© 長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会
初回放送時に見ていた『Re:ゼロから始める異世界生活』(リゼロ)を改めて全話見直してみたので、感想を記事にしておこうかなと思い至って今、キーボードを鳴らしております。
目次
Re:ゼロから始める異世界生活 感想
エミリアは可愛い
自分はあまりキャラデザには拘りがない人間なんですが、エミリアはちょっと珍しいぐらいに「可愛いなぁ」と感じます。
特に2話のラストだったかな?エミリアに睨まれる所とか、若干ときめくレベル。
主人公は
第一印象としては、割とあっけらかんとヒーロー的な活躍をする感じの主人公だなと。
ただ口調がチャラいというか、若者言葉っぽいものを多用するような所があるので、そのあたりが少々鬱陶しく感じる人も居るんじゃないかと思います(正直自分はその口)。
こういった部分に関しては、かなり好意的に受け止めるなら「ひきこもり」の反動として、ついついそういった若者言葉的なものを使ってしまいがち…というような解釈も出来ない事はないですけど、ひょっとしたら原作ではその辺への言及なんかがあったりするんでしょうか?
中盤で壊れてからの方が印象が良いです。
惜しむらくは苦悩から立ち直った結果として新たな、あるいは本当の彼を見せてくれるような形を期待していましたが、結局は最初に戻ったような感じになりましたね。
レム
人気キャラとして名高いレムさん。
全話見た人なら個人的な好みは別として、レムが一番好きだと言う人が多いのも納得できるのではないでしょうか。
ちなみに自分はキャラデザの好みを横において置くとしても、エミリアの方が好きですが。
ライトなキャラ立ち
「キャラが立ってる」という言い回しがありますが、その意味で言うと原作がどうかは知りませんが、アニメとしての『リゼロ』はキャラが半立ちな印象。
死や流血を多く扱う作品として、この半立ち感が何をもたらすかと言えば……軽さ。
何度も絶命し、流血し、腕さえもがれるような描写を多用しているにも関わらず、どこかライトな印象に収まっているのはこの「キャラの半立ち感」による所が大きいように感じます。
キャラクターを一定以上に掘り下げないことでライト感を演出している……のかどうかは知りませんが、結果的にそのような印象はありますね。
これがアニメ版としての特徴なのか原作からの特徴なのかは分かりません(原作未読なので)。
軽さゆえに
泣かせる展開をやろうとすると、ちょっとライトさが足を引っ張る感じがします。
この作品の良さは、ライトじゃない題材をライトに描いている所だと思うので、この辺はトレードオフなんですけどね。
前半部分に関しては、シリアスな展開もシリアス風味というか、あまりグサっとは刺さらない感じがあるので、シリアスな展開が苦手な人でも比較的見やすいんじゃないかと思います。
後半部分は前半に比べると、主人公の苦悩を描いている分だけ重みが増しているので、後半からが本番という印象があります。
とは言え最終的には英雄譚的な着地を見せるので、人によってはそこにカタルシスを感じる事が出来るのではないかと思われます。
ギャグは…
一応、終始ギャグっぽい言動をする主人公ではあるのですが、正直自分のツボに嵌らなかったのか、よく喋るヤツだなーという以上の何かではない感じです。
なんというか、緩急が足りないんですよね。
ほら芸人さんとかでもいるでしょ?頑張ってネタをやってるなぁ…という感想で終わりがちな人。
ストーリー上でも、内心を隠しながらテンション高く振舞う場面があるんですが、割と元からそんなテンションのキャラ付けだったので、これまた緩急がという印象。
エンディングテーマの使い方は1話がハイライト
『STYX HELIX』は1話の使い方が一番だったなと。
この曲が一番好きなんですが、1話以降は効果的なエンディングテーマという感想は然程ありません。
13話で壊れる世界観
言うなればこの作品は、12話まではプロローグのようなもので、13話から本編が始まるような感じ…かと13話ぐらいの段階だと思っていました。
しかし結果的には12話以前のノリに帰着するので、作品的な本筋はやはり12話までのソレだったのだろうと思います。
自分の好みとしては13話以降の方が好きなので、前半部分は危うく視聴を止めていた可能性すらありましたからね。
Re:ゼロから始める異世界生活 感想総括
満足度:★★★☆☆
数値で表現すると★3.5といった感じ。
ひとつ前の項でも書いたように、前半部分は下手すると見るのを止めていたかも?という程度の満足度だったんですが、後半は楽しませて貰いました。
ただ、幕引きには若干の味気なさを感じていて、後半に入って昴が見せる苦悩っぷりが、終盤のヒーロー劇を際立たせる弓引きに過ぎなかったのが残念と言えば残念。
そして最後は「ただそれだけの物語」と、確かにね…としか言いようがない所がありますね。
この〆がしっくり来た人にとっては、中々楽しめた作品だったんじゃないでしょうか。
自分自身も楽しませて頂きましたが、起承転結になぞらえるなら”転”の部分を楽しめた作品という事になります。
”起”も楽しめていたようにも思いますが、残りの2つは正直あまり馴染まなかったかなと感じました。
個人的に、これから数年はこの作品のような…というと語弊がありそうですが、途中経過は兎も角として、比較的分かりやすい冒険物やヒーロー物が増えるんじゃないかと思っています。
主人公が活躍してヒロインを救う、ただそれだけの物語が求められているのかもしれません。
とは言え、味付けや装飾は重要ですので、あくまでもフォーマットとしてというお話ですけど。
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