日常系アニメにおける女性主人公の声の高さ(低さ)に関するトレンドとリスク

©甘党・KADOKAWA/となりの吸血鬼さん製作委員会

色々なアニメをみていると、色々と思う所があります。

ここがもっとこうだったら、なんでここがこんな事になってるんだ…などなど。

色々と考えだすとキリがないのですが、そんな中で最近感じていることの一つが「女の子キャラの声」に関するトレンドについてです。

落ち着いた声のメインヒロイン(女性主人公)が人気

自分が好きな作品で言えば、『となりの吸血鬼さん』の『ソフィー・トワイライト』や『まちカドまぞく』の『シャミ子』あたりがまさにそうですが、声質が低めだったり、あえて低めの発声で演技している女性主人公やメインヒロイン級のキャラクターが人気を博しています。

特に日常系に関して顕著かもしれませんが、メインキャラの声を比較的落ち着いたトーンにするというのが、作品全体の印象を落ち着いたものとする上で非常に有用に働いているように感じられます。

もちろんこれには人それぞれの好みがある問題ではありますが、少なくとも現在は「日常アニメにおいては比較的落ち着いた声の女性キャラクターが人気を獲得しやすい」という地合いであるとは言えるんじゃないでしょうか。

それを分かっていない監督(その他スタッフ)が結構いる(気がする)

しかし、そういった現状のトレンドを認識していない監督やキャラクター設計に関わるスタッフも結構多いような印象をここ数クールで見た作品の中で感じています。

なんというか、そこを把握している人と把握できていない人の乖離が大きくなっているような、そんな印象を最近は受ける事が多いです。

その結果、なんでこのキャラをこんなに高い声で演技させちゃってるのかなぁ…といった違和感を感じる機会がチラホラとあります。

メインヒロイン(女性主人公)の声を殊更高く設定するリスク

現状特に日常アニメにおいて、メインヒロインの声をかなり高く設定したような作品で人気を得ているものは?と考えると、あまり思い浮かばない人も多いんじゃないでしょうか?

主要キャラクターの一人などなら全く問題ありませんが、メインもメインなキャラクターの声を非常に高く設定するのは、非常にリスクの高い事ではないか?と感じています。

声が高いと言っても、声質の問題ではなく演技的な問題である場合がほとんどです(わざわざ高い声の演技を要求したとしか思えない感じ)。

なんというか、メインの声を高く設定しすぎると、作品全体の雰囲気が浮足立つというか、どこか落ち着かない印象となりやすい気がするんですよね。

しかし、特に自分が好んで見ている日常系のような作風の場合、視聴者は往々にして作品自体に地に足着いた安定感を望んでいるんじゃないでしょうか(自分も然り)。

そうなると、メインオブメインなキャラの声が元気で高くて張りがあって…となると、作品自体の印象がどこか浮足立った感じになってしまいがちですから、「なんか落ち着かない」といった感想となりやすいワケで。

そういった認識が視聴者側にある事を作り手がわかった上で「あえて」そういった演技を選択しているのであれば良いのですが、分かっていないとしたら…単純に「日常系アニメの今」が見えていないだけという事にもなりましょう。

日常系アニメを作るなら絶対に見た方が良い2作品

直近で日常系アニメを手掛ける予定のあるプロデューサーや監督その他製作スタッフさんは、『となりの吸血鬼さん』と『まちカドまぞく』は絶対に見た方が良いと思いますよ。

このへんの作品を見ていないと、「日常系アニメの現在地」が分かっていない状況で日常系アニメを作るような事になり、下手をすると「それ何年前のノリだよ」といったものを作ってしまう可能性が高くなるような気がしてなりません。

先ほども言ったように意図してそこを外すのであれば、それは全く問題ありません。

しかし、「可愛くて活発な女の子の主人公にはやっぱり高めで張りのある声が定番だろう」なんて旧来的な固定観念でメインキャラの声のトーンを決めているのだとしたら、「大丈夫かそれ?」と一視聴者として心配になってしまうというものです。

声質ではなく演技の問題

ここまで語って来た要素は別に「声質が低い人を起用した方が良い」という話ではなく、あくまでも演技の方向性に関する話です。

最近は、声質が比較的高めな声優さんが少し抑えた感じのトーンで話しているのは非常に良いなと感じる事も多いです。

それぞれに魅力的な声を持っている声優さんですが、その声を生かすも殺すも監督を初めとした製作スタッフの皆さんの力量次第だとも思うので、何卒宜しくおねがいしますよ!

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