
自分のようにパソコンを使って文字入力を行う機会の多い人間にとって、キーボードというのは非常に身近で大切な存在です。
だからこそ多少は拘りもあり、それなりに高価なキーボードを使ったりもしているんですが、そうすると色々と気になる点も出て来るんです。
JIS配列の是非
日本語入力環境で一般的に使われているのが「JIS配列」というもの。

お馴染みの配列ですね。
すっかりこの配列での入力に慣れている我々なんですが、しかしこの配列にはある意味致命的?な欠点があります。
それは、日本語入力において多様するエンターキーやバックスペースキーを押す場合、常に右手のホームポジションが崩れてしまうという問題。
エンターキーは頑張れば小指で届かない事もないですが、ちょっと現実的ではないですね。
エンターキーだけではなくバックスペースも遠いので、右手は常にホームポジションから外れる事が多いのが、よくよく考えて見ると非効率にも思えます。
エンターキーについては、むしろ英語配列の方がエンターキーが縦には小さい(1コマ分)ながらも横に長いので小指でとどく分良いという意見もありますが、個人的にはホームポジションを崩さずに小指でエンターを押すのは慣れないなと感じました。
キーの配列については、これが日本語の入力(ローマ字入力)を前提とした場合に妥当なのか?という点は大いに疑問ですが、とは言えアルファベットを入力する機会も多い中、世界標準であるQWERTY配列と異なる配列にする事にかかる様々な労力なんかを考えると、QWERTY配列を前提とせざるを得ないというのも分かります。
無変換・スペース・変換キーを有効活用したい
エンターとバックスペースという使用頻度の極めて高いキーを右端に配置しているのはどうにかならないものかと考えた時、自然と辿り着くのはスペースキー周辺の有効活用でしょう。

最下段の無変換・スペース・変換といった三つのキー、ここを有効に活用したい所です。
具体的に言えば、無変換→バックスペース・変換→エンターといったような機能として使うのが良いのではないかと。
そうすればバックスペースとエンターの度に右手が泳ぐことが無くなります。
所有しているキーボードを見てみる
自分が現在手元にあるキーボードを見てみると、こんな感じの配列・形状となっています。
まずはRAZERのキーボードから。

これぐらいのサイズでスペースキーと変換キーが並んでいると、変換キーをエンターキー扱いで使っても良いですね。
というより、今現在それを試しています。
やはり右側のエンターキーを使い慣れている分、意識していないと自然と手が右へ流れてしまうんですが、右の親指で無理なく押せる位置にある変換キーを使い慣れたら中々便利だろうとは感じられます。
対して東プレのREALFORCEはどうでしょう。

RAZERに比べるとスペースキーが長い。
その結果、右の変換キーがかなり小さくなっています。
こうなってしまうと、右の変換キーを右手親指で押そうとした場合、少々無理が生じます。
全く押せないわけではありませんが、エンターキーという使用頻度の高いキーである事を考えると、この使用感はあまり現実的ではないなと感じます。
二つのキーボードを比較した場合には、RAZERの方が親指でエンターキーを処理する場合には有利と言えますが、RAZERの場合にもスペース左の無変換キーが小さい事で、ここにバックスペースを割り当てて使用して見ると、少々使いづらさを感じてしまうという問題点もあります。

こちらの配列例のように、無変換キーを左手親指で押しやすいサイズで搭載してくれていれば良いのですが、意外とこういった配置のキーボードは多くないようです。
こういった人気のあるキーボードもスペースキーが長い、あるいは無変換キーが小さいといった仕様になっています。
左右分離キーボードを使って見たい
自分が今気になっているのは、左右が分離したタイプのキーボードです。

これこれ、こんなキーボードが使って見たい!
エルゴノミクススタイルというんでしょうか?たしかに普段キーボードを入力していても姿勢に無理を感じる事が多い。
キーボードが左右に分割していれば、もっと楽な姿勢で入力が出来るような気がします。
しかしこれ、どうやら自分で組み立てるタイプらしいですね?
半田ごてを駆使して製作する必要があるとの事で、作るとしたら少しだけ色々勉強しなければならないかもしれません(多分出来るでしょうけど)。
ちなみにこのキット?のお値段は14300円との事で、それなりにはお高いです。
市販のもので言えば、こんな商品もあります。
英語配列ではあるものの、左右分離していてスペースキーが二つあるのでエンターキー問題は解決できそうです。
しかしこれにこの値段を払うんであれば、先ほどのキットを購入して自作した方が満足感は高そう。
しかし汎用性を考えると
左右分離型、スペースキー付近でバックスペース・スペース・エンターを完結させる方向性、ともに非常に興味深いんですが、一番の問題は自宅でデスクトップ環境での作業なら良いものの、ノートパソコンを使うような場合に、一般的などのキーボードでも通用する現状のスタイル(つまりJIS配列スタイル)と違った事をする事に対するリスクは無視できないな…という点です。
先ほど取り上げたような左右分離型、かつ親指でエンターやバックスペースを操作する事を想定した環境を自宅で構築してしまうと、それになれた場合に他の状況で普段と大きくことなるキー入力を強いられるような事にもなります。
家ではこの配列、会社では別の配列、といったように使い分けるのは少々困難、というよりも無駄が多いと感じてしまいます。
出来れば親指でエンターやバックスペースを操作するスタイルが一般化して、そういったキーボードがノートPCなどでも標準装備できるような環境になって欲しいものですが、中々難しい問題でしょうね。