
©森田季節・SBクリエイティブ/高原の魔女の家
自分はハーレム構成のアニメを支持しています。
やはり人物配置を考えた場合、男性主人公+女性キャラクター複数という構成が最も安定感があると思うんですよね。
その上で、恋愛要素といったものについては極力控えめにして頂きたいというのが正直な所としてあります。
こういった需用は確実かつ超大に存在していると思うのですが、中々こういった点を理解してくれているアニメ制作者、そして原作者というものが少ないようです。
マーケティングがザルなアニメ業界ですから、そういったニーズにすら気付いていない可能性もありますが・・・。
そういった中で、比較的実現しやすいハーレム構成のアニメとして存在している女性主人公+女性キャラクター複数といった構成のハーレムアニメについて考えてみたいと思います。
中々作ってもらえない男主人公のハーレムアニメ
男主人公のハーレムアニメ何て沢山あるじゃないか・・・そう感じる人も多いかも知れませんね。
たしかにハーレム構成を有する作品はそれなりにあるんですが、残念ながら自分が求めているような意味(恋愛要素を排した安定感のある構成)といった意味では、実はほとんど存在していないと言っても過言ではないと思うんです。
現状、比較的よどみなくハーレムアニメを実現できるとすれば、男性主人公よりも女性主人公型ハーレムアニメの方が可能性が高そうです。
例えばこちらの作品とか。
「スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました」
「スライム」や「レベルMAX」といった異世界モノの定番ネタを豪勢にタイトルへぶち込んだこの作品あたりになると、異世界ネタというよりも異世界モノネタといったような雰囲気ですよね。
求めているのはこの家族感、決して恋愛要素ではないというのが個人的な思いなんですが、そういった趣向に共感してくれる方はアニメ業界の売り手側が思っているよりも遥かに多い事と推察します。
「エロは売れる」と信じて疑わない売り手の思考停止
何かにつけてスケベ要素や恋愛要素をねじ込みたがるアニメ業界ですが、なぜこうなるかと言えば、それはひとえに「エロは金になる」という金科玉条のごとく扱われている思想に従っているからに他ならないのでしょう。
「エロは金になる」というのはたしかに歴史が証明しています。
世界で初めての職業は娼婦だとも言われますし、かつてビデオデッキが普及したのもエロビデオの功績が非常に大きかったとも言われています。
物語においても取り合えず恋愛しとけば良いような風潮のテレビドラマが流行ったり、流行歌の歌詞と言えば恋愛関係のものが溢れかえってしまうような事もあるでしょう。
しかし、エロが金になるにしろ、何でもかんでもエロを付ければより売れる、より儲かるのかと言えば、全くそんなことはありません。
しかし残念ながら、アニメ業界においてそういった意思決定を行うような立場の人間には、その趨勢を読むだけの目がなかったのは、これまでの歴史を見れば明らかです。
その機微を理解できないと、男主人公+女キャラクター複数のハーレム構成を見ると「ここにエロ(恋愛要素やスケベ要素)を付け加えれば更に売れる」といった短絡的な発想へ至り、結果本来の商機を逃すような事にもなっているわけです。
もちろんエロ要素(恋愛要素やスケベ要素)にも需要はあると思いますから、そういった要素を多く含んだ作品を作るのも宜しいでしょう。
重要なのは、非常にお手軽にエロ要素を添付することによって、かえって商売的にも損をしている状況についても想像力を働かせなければならないという事です。
その最たる例の一つが、より純粋な意味でのハーレムアニメが作られづらいという事実であると自分は考えます。