『ガーリー・エアフォース』全話を見た感想【アニメ全話レビュー】

©2018 夏海公司/KADOKAWA/GAF Project

そういえば感想を書いていなかった事に気が付いたので、遅くなりましたがアニメ『ガーリー・エアフォース』全12話の感想を語って行きたいと思います。

『ガーリー・エアフォース』感想

古臭さ

以前にも別記事で書きましたが、この作品を包む空気の古臭さたるや、今日日そうそうお目にかかれないレベルじゃないかと。

『ブギーポップは笑わない』と『ガーリー・エアフォース』に見る「古臭い」と「懐かしい」そして「新鮮さ」

概要が過去の作品を彷彿とさせる上に、アニメを構成する要素のクオリティーが2019年仕様とは言い難い所が正直ありましたから、なおさらそう感じるんでしょう。

I’ve

この作品を自分が見る理由として最たるものが、I’veサウンドの存在です。

オープニングテーマとエンディングテーマ、そして挿入歌、さらには劇伴がI’veの担当となっており、その点がこの作品を見る動機の全てだったと言っても過言ではありません。

OP『Break the Blue!!』

作詞:RINA/作編曲:高瀬一矢/歌:Run Girls, Run!

この曲は恐らく、参考曲としてクライアント側から提示された曲は『Virgin’s high!』という曲だったと思います。

『Virgin’s high!』はアニメ『スカイガールズ』のOPテーマだった曲で、「空」というキーワードの共通点でイメージしやすかったのでしょう。

『Virgin’s high!』もI’veの楽曲ですが、作編曲は井内舞子さんなので、『Virgin’s high!』を高瀬さんが咀嚼して新たに再構築したのがこの曲という印象です。

全体的に浮遊感のある印象は、ベース周りをそれほど重くしなかった事によって生まれているのでしょうね。

作詞はI’ve所属のボーカルであるRINAさん。

作品のストーリーを意識した、中々にアツいワードを詰め込んだ詞になっていますね。

ED『Colorful☆Wing』

作詞:RINA/作編曲:NAMI/歌:グリペン(CV.森嶋優花)、イーグル(CV.大和田仁美)、ファントム(CV.井澤詩織)

こちらに関しては参考曲的なものがあったとしても想像が付かないんですが、ヒロインが歌うエンディングテーマという事で、キラキラした雰囲気の曲に仕上がってますね。

NAMIさんらしさもしっかりと表現されている楽曲となっており、NAMIさんのアニメ作曲家デビュー作としても良い感じだったんじゃないかと。

こちらも作詞はRINAさんですが、こちらはOPとは違ってヒロイン3人の心情に寄り添うような形での作詞内容となっていますね。

挿入歌『awake from the deep』

作詞:RINA/作編曲:NAMI/歌:RINA

作中で一度だけ使われた挿入歌ですが、この曲が流れた瞬間こそが本作品が一番の輝きを放った瞬間だったのは間違いないのではないでしょうか。

歌詞は英語となっており、詞の内容をかみしめるというよりは音を楽しむような趣向ですね。

曲としては正にNAMI節とでもいうべき曲で、NAMIさんが作曲家へ転向してから築き上げたノウハウが上手に表現されているように感じました。

歌に関しては流石はRINAさんという感じで、空戦を繰り広げる映像を強烈に後押しするボーカルとなっていました。

劇伴

担当はC.G mix兄さん。

電子音メインの劇伴となっており、緊迫したシリアスなシーンや戦闘シーンにおいて極めて効果的に作品世界を盛り上げてくれていました。

mix兄さんの曲を数多く聞いている身からすると、歌モノだけではなくBGMにおいてもやはりmix節は健在なんだと実感しました。

正直、最初はもう駄目かと思った

1話を見終えた段階の感想としては、これは1クール完走するのはツライかもしれない…というものでした。

率直に言って、今時のアニメとして超えるべき最低ラインを作画的にもストーリー展開的にも超えていないように感じられたので。

ストーリー展開に関しては、原作の問題ではなくアニメとしての脚本的な問題です。

自分は原作を1巻だけ読みましたが、描き方次第ではかなり可能性を感じる作品だと感じました。

なので正直、これは不幸なアニメ化の雰囲気しかしなかったというのが正直な所。

ギャグシーンが致命的に寒い

1話ごろの印象に比べると、中盤に差し掛かった頃の印象は多少改善されており、場面によっては結構面白いと感じられる事も多くなっていました。

しかし何といっても問題なのが、ギャグシーンがあまりにも面白くない事。

おそらくは絵コンテ、作画、そしてBGMの合わせ技であれほどの寒さが形成されているのでしょうが、最近と言わず自分が見て来た歴代のアニメ作品の中でも割とホントに一番ギャグが寒いアニメだったんじゃないかと思います。

当然この辺は人それぞれに違った感想を抱いている事でしょうが、他の視聴者の話を見聞きすると、やはりギャグの寒さについてはかなりの割合で共通した認識のようですね。

シリアスに振ればもっと化けた

ギャグシーンは致命的に寒いんですが、シリアスな場面に関しては割と楽しく見る事が出来ました。

なのでもっとシリアス方向に作品全体の雰囲気を振っていたら、あるいはもう少し違った評価を得る事が出来たんじゃないかと、そこが悔やまれます。

ヒロインの性格設定も、ギャグにはあまり向かない(ギャグをさせると非常にコテコテなノリになってしまう)ところがあり、そういった意味でもシリアスに全振りしていればという思いは禁じ得ません。

最終話まで割と楽しめてホッとした

自分はI’veが大きく関わっている作品という事で最後まで見続ける覚悟を持ってこの作品と向き合っていましたが、結果的には普通に楽しく見れたのは本当に良かったなと思っています。

色々と不満はあるものの、物語が終盤へ向かう事で致命的に笑えないギャグシーンの出番が相対的に減って行ったことが功を奏したようです。

正直、個人的にあまりぱっとする作品の無かった1月開始作の中でも、お世辞にも人にオススメできる作品ではないと思って見てましたが、寒すぎるギャグシーンにだけ目を瞑ってもらえれば、まぁまぁ楽しめるかもしれませんよ?というぐらいには勧めても良いかなと思えるようになりました。

ガーリー・エアフォース総評

満足度:★★☆☆☆

持ち直したとは言え、さすがに星3つは過剰評価かなと感じてしまったので星2つで。

この作品、原作ラノベを読んだ印象は割と可能性の感じる作品だと思いました。

それだけに、もっとちゃんとした形でアニメ化をして欲しかったというのが率直な感想ですね。

作品概要に目新しさを感じないこの作品を雑にアニメ化してしまったら、そりゃ人気が出るワケもないでしょう。

何かしら奇抜な要素を有していれば、その話題性でゴリ押せる可能性も出てきますが、それが出来ないのであればなおの事、アニメ作品としてのクオリティーに拘らなければいけなかったはず。

あと劇伴に関しては、シリアス方向のシーンに関してはmix兄さんらしさが生きて良い感じだったんですが、ギャグシーンに関しては曲の使い所も含めてちょっと苦しい感じでしたね。

今時のアニメはキレイなものとそうでないものの格差がどんどん広がっていて、映像的にキツい作品は他の面を評価してもらう事すら難しい状況ですから、作り手も大変なのは分かります。

しかしそんな中でも低予算ながら人気を博している作品も実際に存在しており、そういった作品は金の掛かってる映像でなくとも工夫が垣間見えたりしているものです。

ガーリー・エアフォースのアニメも、そういった「何か」を視聴者に提示出来ていれば、もう少し支持を得られたのだと思いますけどね。

「色々と勿体ないアニメだった」というのが、個人的なこの作品に対する印象の総括となります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。