アニメの感想・批評(レビュー)について啓発活動が必要だと思う

文章

個人的に気になった作品の評判を見るために、アニメ感想を読めるサイトを訪問する事がたまにあります。

アニメの感想・レビューに特化したサイトやAmazonビデオのカスタマーレビューなんかを読んで行きますが、その度に思うのが「他者に読ませる感想・レビューとして見た場合の不出来さが目立つ」という事です。

そういった状況を見るにつけ、アニメの感想やレビュー記事の書き方について啓発していく必要性を感じるんですよね。

今回はそういったお話です。

感想と批評(レビュー)の違いとは?

レビューとは批評のことですが、この用語って少々立ち位置が分かりにくくなっているように思います。

「感想と批評」の対比だとニュアンスに違いが出ますけど、「感想とレビュー」となると混同しがちというか「感想=レビュー」という認識を持っている人も多いんじゃないでしょうか。

一応、両者には違った意図と指向性がありますので、まずはその点について簡単に説明しておきましょう。

感想とは

感想とはまさに自分が思った事であり、それを文章で表現したものが感想記事という事になります。

ここが気に入ったとか、ここが気に入らなかったとか、好きなシーンはどうとか、好きなキャラクターはどうとか、そういった主観的な作品への思いを語るのが感想です。

批評(レビュー)とは

自分がどう思ったかという事をそのまま表現するものではなく、客観的かつ一般的な視点を想定して「読む人にその作品を理解させる事」を目的としたものが批評であり、それを文章で表現したものが批評記事となります。

自分自身の感想を客観的な視点に置き換えた上で、より多くの人がその作品が持つ性質やニュアンスを理解できるよう一般化して表現する事が批評です。

感想と批評(レビュー)の境界線

感想とレビューというものは概念としては別のものであるのは前項で説明した通りですが、とは言え実際の文章としては明確な区分けが出来るわけでもなく、「感想的」な部分と「批評的」な部分が混在している感想・批評記事というのも非常に多い事でしょう。

そもそも批評をするにしても大前提としては自分自身の感想が存在するので、批評と感想の関係性は「客観性(一般性)フィルターでろ過」する前か後かの違いとも言えますね。

もっと言えば、感想記事は他に誰も読む人のいない日記のような存在としてであれば客観性を完全に排除して良いでしょうが、ネットで公開する感想記事なんかの場合だと、当然誰かに読まれる事が前提となっていますので、そうなるとやはり読者を想定した書き方をするべきでしょう。

そうなると、客観性を意識するという意味では感想記事も批評記事も変わらない事になります。

感想記事と批評記事はその目的(指向性)自体には明確な違いがありますけど、文章の表現様式は客観性の「度合い」によって行き来するようなものですし、実際自分が書いているアニメの感想記事も客観性を意識して書いていますから、ある意味では批評的な目的(他者にこの作品がどんな作品であるかを伝えたい)も含んでいるものだったりしますし。

批評記事を更に客観的に、主観を排除していった場合には「紹介記事」といったようなものが出来上がりますが、それらの関係性は要するにこんな感じです。

感想記事と批評記事と紹介記事の違いを主観と客観で説明

 

言い換えれば「批評記事」というのは、「感想記事」的なニュアンスを含めつつ客観性を確保した「紹介記事」とも言えるんじゃないでしょうか。

感想記事にしろ批評(レビュー)記事にしろ結局は公開物

アニメの感想やレビューを読んでいて残念に思う事が多いのは、文章表現が多彩だとか単調だとか、誤字脱字が多い少ないなどといった話でなく「何かを下げる文章」が非常に多いからです。

  • 「〇〇〇なのに面白い」
  • 「〇〇〇〇と違って面白い」
  • 「〇〇〇〇〇は基本つまらないけど、この作品は別!」
  • 「同じ〇〇〇モノでも〇〇〇〇とは雲泥の差」
  • 「こんなの見て喜んでるのは〇〇〇だけ」

こんなノリの感想・レビューがそこかしこに氾濫していますよね。

低評価のレビューで口汚い表現が多様されるのは想像に難くないかもしれませんが、高評価のレビューにおいても「その作品を持ち上げるために何かを下げている」表現が非常に多いのです。

この状況はまったく望ましいものではないと思いますし、一アニメファンとしても見ていて悲しくなるので何とか是正して行きたい問題です。

自分が望むのは、アニメのレビューサイトが心地よい空間となるような、”シャン”としたレビューが基本となる状況です。

何か他の作品や作風などを侮辱的に扱ってみたり敵視したり、そういった「嫌な臭い」を感じることのないレビューが「普通」である状況を実現していきたい。

そのためにはアニメファン一般に対するアニメの感想や批評(レビュー)の書き方に関する啓発活動が重要なんじゃないかと、自分は切実にそう感じています。

感想記事に関しては「忌憚ない声を聴きたい」というニーズがある可能性もありますから、そういったジャンクな感想(≠批評)専門のアニメ感想サイトなんかがあったら、それはそれで別枠としてアリだとは思いますけどね。

文章力と批評モラルは比例する

レビューを色々読んでいて感じるのは、上手い文章を書くなと感じるレビューはそれ以外のものに比べて、総じて嫌なニュアンスを感じないという事ですね。

作品の感想記事や批評記事として文章を書いたら、その文章をあらゆる人が読む事を想定して、何度も読み返してみると良いでしょう。

そうする事で、意図して込めるようなタイプの醜悪な悪口だけではなく、自分自身から無意識に漏れ出した「汚れ」に気付くかも知れません。

そうやって自分の文章へと視点を変えつつ何度も向き合う事で、多くの人を導く事が出来るような文章が書けるようになるのかも知れませんね。

自分も以前書いたアニメの感想記事を読み返す事がありますけど、古いものだと我ながらちょっとなぁと感じるような嫌な臭いを感じるものもあります。

もっと多くの人がアニメの世界を広げる上での道標となれるような、そんな文章が書けたら良いのですが…先は長そうです。

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